1:子どもに必要な力は「記憶」だけでいいのか
急速に変化する現代社会では、AIの発展やグローバル化、さらには予測困難な事態への適応が求められています。
このような状況下で、子どもたちが将来を生き抜くために必要な力とは何でしょうか。これまで重視されてきた「正解主義」に基づく記憶力や理解力だけでは対応できない課題が増えています。
たとえば、AIに任せられる単純な作業や知識に頼るだけでは解決できない問題が日々生じています。そのような中で必要とされるのが、「問題解決力」や「クリティカル・シンキング(批判的思考力)」です。
これは正解が一つとは限らない状況でもあきらめずに考え、対話を通じて答えを導き出す力を育むものです。欧米では既に教育の中心として取り入れられていますが、日本では未だ道半ばといえるでしょう。
このような教育の転換期において、子どもの学び方を変えることは、親にとっても大きな課題です。
「うちの子が将来社会で活躍できるようになるために、どのような教育が必要なのか」と迷われている方に、この本は一つの道筋を示してくれるかもしれません。
2:高大接続改革がもたらす教育の大変革
教育界における大きな話題の一つとして、「高大接続改革」があります。
この改革の中核を成すのが、2021年に導入された「大学入学共通テスト」です。
しかし、改革は一筋縄ではいきませんでした。
例えば、「大学入試英語成績提供システム」や国語と数学の記述問題が導入見送りとなり、保護者や高校生の混乱を招きました。
その一方で、この改革が目指す本質は見過ごせません。
共通テストの設計は単に知識を測るだけでなく、思考力や表現力を重視する方向性を示しています。改革の試行テストの内容を深く読み解くと、教育の未来を垣間見ることができます。
本書では、大学入試担当の現役教授たちがこれらの試行テストや新しい指導要領の意図を解説しています。
この情報は、受験生や保護者だけでなく、教育関係者にも大変貴重です。
共通テストを通して、これからの教育がどのように変わるのかを知りたい方には必読の内容となっています。
3:なぜ「主体性」と「対話」が重要なのか
日本の教育は「暗記中心」と指摘されることが多くありますが、現在求められているのは主体性を持った学びです。
自ら考え、他者と対話しながら答えを導く力は、AIには再現できない重要なスキルです。
しかし、これらの能力を学校や家庭でどう育むべきかは明確ではありません。
本書では、著者たちが全国の高校で行った講演を通じて得た知見が語られています。2019年度には数千人の生徒や保護者、高校の先生方が耳を傾けたその内容は、現場でのリアルな声に基づいています。
主体性を重視する教育の取り組みは、大学入試だけでなく、小中学校の学び方にも波及するべきです。
この本は、教育の根幹を変えようとする視点から、親として何をすべきかを考える良いきっかけとなるでしょう。
4:「さよなら『正解主義』」書籍紹介
「さよなら「正解主義」」AIの台頭や社会の急激な変化が進む現代で、従来の「正解主義」では対応できない課題が山積しています。この本は、新たな時代に求められる教育の在り方を明確に示した一冊です。
著者は、長年教育の現場に携わり、全国の高校で講演を行ってきた現役の大学教授たちです。その視点から、大学入学共通テストの背景や高大接続改革の詳細を具体例を交えて解説し、未来の学びの方向性を提案しています。
従来型の教育に疑問を持ち、子どもたちの未来のために何が必要かを考える全ての方に、この本は新しい視点とヒントを与えてくれるでしょう。
この機会に、ぜひ「さよなら『正解主義』」を手に取り、これからの教育を一緒に考えてみませんか?
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